富山県水墨美術館開館20周年記念

夏の美術館へようこそ

幽霊と地獄

夏に幽霊や怪談が風物詩のようなったのは、祖先の霊を弔うお盆が大きな要素になったと考えられている。昔の農村ではその時季に帰ってきた不遇な霊を慰めるために「盆狂言」が行われ、それが江戸時代に歌舞伎に取り入れられ「涼み芝居」として大きな人気を博したのが、今日に伝わる流れとなった。本展ではそんな歴史の中で生み出された幽霊画や、教えとして説かれた地獄絵を合わせて見ることによって、日本において培われてきた豊かな死生感に触れることができる展示となっている。会期中、遊び心のある仕掛けや、講談師による「四谷怪談」の講演もあり、夏休みに家族そろって楽しめる内容となっている。会期は9月1日(日)まで。

July 2019

 

夏の美術館へようこそ「幽霊と地獄」
Entrance signboard